花のいえの歴史ブログ

平成25年5月4日   第4号 花のいえには、私どもが「ごてんの間」と呼んでおります關鳩楼(かんきゅうろう)がございます。今回は、この意味について、ご説明いたします。 これを解明するヒントは、角倉了以の息子、素庵へ、儒学者林羅山が送った書であるというところにありました。林羅山は、徳川家康以下4代の将軍に仕えた儒学者です。 儒学の勉強をする基本テキストの1つに「詩経」があります。詩経とは、中国最古の詩編です。いろいろな解説本がありますが、中国名詩選(上)(岩波文庫 松枝茂夫編)によって説明をさせていただきます。 關雎(かんしょ)    (周南) 周の南方一帯(今の陝西省)の歌謡。美しい乙女を恋い慕う貴族の男子の歌。この歌は、詩経の巻頭におかれ、修辞的に最も洗練された一篇である。 關關雎鳩   關關(かんかん)たる雎鳩(しょきゅう)は、 在河之洲   河(かわ)の洲(す)に在(あ)り。 窈窕淑女   窈窕(ようちょう)たる淑女(しゅくじょ)は、 君子好逑   君子(くんし)の好(よ)きたぐい。 (第1節)クヮン、クヮンとミサゴが仲よく鳴きかわしている、河の中洲に。そのように、たおやかな乙女は、立派な男子の良き配偶者。 「關雎」とは、ワシタカ科の猛禽類の一種。和名ミサゴ。「君子」とは、位高く才徳ある人。 続いて、第2節、第3節とありますが、歌の概要のみを掲げさせていただきます。文字数は、全部で800文字あります。 (第2節)長短さまざまなアオザ(水草の一種、食用に供する。)は、右に左に探し求める。そのようにたおやかなよき乙女を、立派な男子は寝ても覚めても探しもとめる。求めても得られないと、寝ても覚めても思い焦がれる。どこまでも思い続けて、夜もすがら、しきりに寝返りをうつ。 (第3節)長短さまざまなアサザは、右に左に摘(つ)む。そのようにして得たたおやかなよき乙女は、琴(きん)や瑟(しつ)(いずれも楽器)をかなでて慈(いつく)しもう。長短さまざまなアサザは、右に左に択(えら)び取る。そのようにして得たたおやかな乙女は、鐘や太鼓を鳴らして楽しませよう。 これが、關雎の概要です。林羅山は、この第1節の最初の4文字の中から關と鳩を取出し、楼をつけたんだと思います。これはめでたい結婚式などの宴席でうたう歌とのことです。ミサゴが河の中州にありという風景は、關鳩楼から当時の保津川を眺めた光景ではなかったでしょうか。保津川の中州にサギがいたかもしれません。林羅山は、思わず、この歌をうたったのではないでしょうか。          

GW初日、嵐山は春先に逆戻りしたような肌寒いスタートを切りました。 しかし、日中は日差しも照って、GWらしい陽気になりそうです。   花のいえでは、ただいまつつじが見頃を迎えています。    赤紫の定番のつつじ […]

平成25年5月3日(平成27年6月11日一部改訂)  第 3号 花のいえの所有者の流れの中で、明治29年(1896)から大正5年(1916)までの約21年間、有吉三七氏が、ここにお住まいをされていたことは、第2号でご報告 […]

  平成25年5月2日(平成27年6月11日一部改訂) 第2号 第1号で、花のいえの所有者の流れを報告いたしました。ところが、平成24年(2012)6月に、「高祖父、曾祖父の住んだという花のいえを見にきた。」と […]

本日より、お電話にて8月分の予約受け付けが始まりました。   夏休みの予定はもうお決まりですか? 嵐山では、7月より鵜飼いも始まります。 風流な夏の京都をお楽しみ頂くにはぴったりではないでしょうか? 通常170 […]

平成25年5月1日(平成27年6月8日一部改訂) 第1号 第1回は、公立学校共済組合嵐山保養所「花のいえ」が、昭和26年(1951)4月にここを所有するまでの変遷を見ていきます。 慶長11年(1606)年に、角倉了以(す […]

花のいえのホームページに歴史コーナーを創設いたしました。 今後、定期的にこのコーナーに掲載してまいります。ご期待ください。 花のいえは、江戸時代初期の角倉了以(すみのくらりょうい)の舟番所兼邸跡です。 ここの歴史は、この […]

桜も散り、花のいえの庭は、ツツジの花がちらほら咲始めました。 コートがなかなかしまえないような寒い日もありましたが、ようやく嵐山も春のうきうきする陽気に包まれてまいりました。 GWはピクニックに…なんて計画を立てておられ […]

春休みも終わり、新しい生活がスタートして、めまぐるしい日々を過ごしていらっしゃる方も多いかと思います。       嵐山も先週末は嵐のようなお天気でした!   これで桜も散ってしま […]

平日で、今日は少しお天気もすぐれませんが、嵐山はたいへんにぎわっています。 下の写真は嵐電の嵐山駅付近です。   秋の紅葉シーズンほどではないですが、渡月橋を渡るのも、少しゆっくりになりがち…。車も多いので、お急ぎでも車 […]

本日より、お電話にて7月分の予約受け付けが始まりました。   この時期、オススメは、いこーはなプラン「はもしゃぶコース」! 京都の夏といえば鱧というイメージの方もいらっしゃることでしょう。 暑い時期を乗り越える […]

一気に花開いた感じの嵐山。 こちらは、本日お昼頃撮った写真です。       土曜日ということもあり、今日は大変なにぎわいです。     車も渋滞気味です。明日も混雑が予想されますので、お車でお越しの際は少し余裕をもって […]

東京の方はもう桜が満開だという話ですが、この2、3日京都ではまた朝晩の冷え込みが厳しくなっております。 お泊まりの方にはお名前をお書きいただいているのですが「手がかじかんで文字が書けない!」と言っておられる方が何人かおら […]

今日はうってかわってまた冷え込みが厳しく、お客様も困惑気味でした。 また明日は温かくなるとの予報。 …みなさまも体調管理にお気をつけ下さいませ。 先日早く咲いた桜も、寒さに驚いていることでしょう。     &n […]

「桜はまだですか?」というお問い合わせも増えてまいりました。 嵐山は、ここにきてようやく春らしいぽかぽか陽気の日が増えてきたように思います。 京都の開花予想は、3月24日とのことです。桜がちらちらとピンクの花弁を覗かせる […]

手袋なしでは指先の感覚がなくなるような、凍える日がまた数日続きましたが、確実に嵐山に春はやってきています。 今日は、今年初めて鶯の鳴き声を聞きました!! 庭の木も少しだけ蕾を膨らませています。 今日は清凉寺でお松明も行わ […]