京都市では京都の歴史や文化を象徴する建物や庭園を世代を超えて残していくため、「京都を彩る建物や庭園」として公募し、学識経験者等による審査を経て、リスト化・選定する事業を実施しています。
このたび、“花のいえ”「關鳩楼(かんきゅうろう)」が、「京都を彩る建物や庭園」に選定され、これを証する選定証をいただきました。(令和3年2月8日受領)
選定証は、京都市の特産品「北山杉」で作られています。
(詳しくは京都市HP「京都を彩る建物や庭園」をご覧ください。)
【選定証】
昭和26年(1951年)に開所した“花のいえ”は、江戸時代初期に大堰川(現「保津川」)疎通や「朱印船貿易」で活躍した京都の豪商「角倉了以(すみのくらりょうい)」のいくつかあった邸宅の一つです。
宿泊の建物は鉄筋コンクリート造に改築されていますが、このたび選定された「關鳩楼(当館では「ごてんの間」と呼んでおります。)」は、当時の姿を今に伝え、約400年もの長きにわたり風雪に耐え、今日まだその威厳を保ちながら、お客様をお迎えしています。現在は、朝食堂などとしてご利用いただいております。
”花のいえ”が本年(2021年)創業70周年を迎えるにあたり、「京都を彩る建物や庭園」に選定されたことは、誠に喜ばしい限りです。
【關鳩楼(ごてんの間)】
【關鳩楼(ごてんの間)の館内】
【中庭園に臨む關鳩楼(ごてんの間)】
「關鳩楼(ごてんの間)」と並んで歴史を伝えるのが「中庭園」です。同じ江戸初期の武将・茶人としても知られる造園家「小堀遠州」作と言われており、枯山水風の中庭園はほとんど手を加えていないために当時の面影を色濃く残しています。
【中庭園の夜景】
“花のいえ”には、このほか、雪見灯籠や杉戸絵(ごてんの間)、切支丹灯籠(中庭園、茶室横)など、安土桃山時代から江戸初期にかけての文化財が残されています。
【雪見灯籠】 【杉戸絵】
【切支丹灯籠】
また、唐門や石庭、茶室など、京都らしい風情が感じられる見どころがたくさんあります。
【唐門】 【石庭】
【茶室 外観】 【茶室内】
嵯峨・嵐山“花のいえで、400年を超える悠久の歴史を旅情とともにごゆっくりと味わっていただければ幸いです。
支配人 敬白